その2。近未来経済小説。

アメリカのノーベル経済学賞を受賞したエコノミストはお節介にも日本にアドバイスを繰り返した。
なぜサプライサイド経済を重視するのか理解できない。インフレターゲットを2%に設定しろ。そうすれば日本経済は復活するだろうと。
アメリカのエコノミストに賛同するマネタリアンのインフレターゲットを主張する一派は盛んに日銀、政府の金融政策の無能さをメディアや論壇し指摘し嘆いていた。

彼らは日本人の心情を理解できないのだ。インフレターゲットを仮に2%に設定し好景気になった場合に、今度は3%にしろ、いや4%だと際限がなくなる。
またバブルの繰り返しになる。いや日銀など金融政策のポリシーメーカーにインフレーションを制御できる自信が無いのかもしれない。

そもそもアメリカのように世界各国から盛んに移民を招聘し新陳代謝を繰り返せる国家とは違うのだ。
シリコンバレーには修士や博士号を持った中国やインドの若者で溢れていた。シリコンバレーのICチップはIndianとChineseだというジョークもあるぐらいだ。
少子高齢化社会に突入し人口が減少し高齢者の割合が増加する社会と同じ金融政策で通用するわけがない。

日本にはもっとインディジネスindigenousな金融政策が必要なのだ。