近未来経済小説に突入。書ききれるか?

2035年。中国が台湾統一を宣言した。中国は2030年にアメリカのGDPを上回ると欧米からの経済制裁は更に激しくなり長期停滞気に突入したがその経済規模は維持したままだった。
日本のバブル崩壊後の経済と同様だった。高度成長期に終わりを告げ停滞期いや成熟期に入ったのだ。
90年代初頭のバブル崩壊、97年のアジア通貨危機。韓国やタイのデフォルト、国家の破産を横目に日本も他人事ではないという危機感が共有されていた。
日本の人口は間もなくピークアウトを迎えて少子高齢化に突入する。明るい材料はなかった。
日本の課題は山積みにされていた。IMFや国際金融機関に日本経済が支配された場合に何が起きるのか。ソビエト連邦の崩壊のような状況になるのだろうか。
欧米との経済戦争に敗れた後に何が待っているのか。
45年の敗戦後やソビエト連邦の崩壊時を振り返るとハイパーインフレーションとなり貨幣の価値はなくなり極度の物資不足となった。
リスクマネジメントでプライオリティが高いのはまずインフレーションの抑制と物資不足を如何に防ぐかだった。
つまりインフレターゲットを0%に設定する事やサプライサイド経済の重視である。

私は55歳を迎えていた。幼馴染から毎年届く年賀状では彼の娘は大学を卒業したと近況報告があった。私はずっと独身だった。これからも結婚をすることはないだろうと諦めていた。
17歳で父親が亡くなり、母親が入院して手術を受けると、私が同級生のなかで最も不幸だと感じていた。
が、幼馴染の家では、叔父さんの勤めていた会社は破綻しフランスの会社になり、叔父さんは癌に蝕まれていた。後日知ったことだ。
不幸な人間は周囲にたくさんいるのに気づけないのだ。20歳の成人式を迎える頃には彼の弟は心臓病の手術を受けていた。

いや血のしょんべんが出たんですよ。初めてでした。フランスの会社になった途端に新車の開発のスパンが一気に短縮されたんです。あの外国人の社長は気に入らないんですが結果出しているんで何もいえないですね。