その5。coronavirus disease 2019 (COVID-19) pandemic

2020年4月7日。安倍総理は緊急事態宣言を発令します。
緊急事態宣言を行うつもりはないとの前言を撤回するほどコロナウィルスは急速にまん延しました。
中国の武漢に局所的に発生した新型コロナウィルスは瞬く間に全世界に大流行したのです。
とりわけイタリアでは医療崩壊が起こり100名以上の聖職者が死亡したとも言われています。

この時に全世界がコロナウィルスに対する免疫をつけるためにワクチンが開発されることを唯一の救いのように望みました。
通常はワクチンの開発は10年のスパンで考えられていることが多いのですが、それを1年で成し遂げようというチャレンジングな目標設定を欧米は行いました。

そんなことは果たして可能なのか?神のみぞ知る事柄です。前代未聞だからです。
ただコロナウィルスに感染し生存した人からできる抗体を使うという原始的な方法なら可能だなというのはある日本の映画からインスピレーションを受けていました。

できる限り人と接触しないというルールが徹底されました。接触する場合は距離を置きマスクをしなければいけません。

テレワーク、リモートワークがビジネスだけではなく教育機関でも実施されて10年分のDX(デジタルトランスフォーメーション)がこのコロナのパンデミックで成し遂げられたと言われています。

こうして未知の新型ウィルスに対して意味知れぬ恐怖を抱きながらの生活がワクチン開発まで続いたのです。

世界に先駆けてワクチン開発に成功したのは意外にもロシアでした。20年8月に「スプートニクV」を発表しました。
正直に言いまして効果を疑問視していたのですが、英のアストロゼネカとオックスフォードのグループに評価されて20年12月から共同で研究が行われました。

 

全世界同時に大流行したコロナウィルスはサプライチェーンに大打撃を与えます。世界の工場である中国から物資の供給が途絶えて欧州や日本ではマスクなど医療用品の入手さえ困難になりました。どれだけ世界が中国からの物資に依存していたのかを浮き彫りにしたのです。

また産業の米といわれる半導体が不足して自動車などが製造できなくなるという事態も引き起こされました。世界シェアが世界の半分、50%以上あったのが、今では6%ほどになっていたからです。

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